神山繁さん死去 松本幸四郎、北大路欣也、渡辺謙ら悼む
テレビの人気ドラマ「ザ・ガードマン」(1965~71年)や、「踊る大捜査線」シリーズ、映画「アウトレイジ ビヨンド」などに出演し、名脇役として知られた俳優・神山繁(こうやま・しげる)さんが今月3日に肺炎のため京都市内の自宅で亡くなっていたことが16日、分かった。87歳。歌舞伎俳優の松本幸四郎(74)、俳優の北大路欣也(73)、渡辺謙(57)は同日、名優の死を惜しんだ。
57年の舞台「明智光秀」で出会い、公私で親しかった幸四郎は「日本人としてスケールの大きい、すてきな俳優さんでした」と振り返った。90年に幸四郎が英国で「王様と私」を半年間270ステージ、英語で演じたとき、英語が堪能な神山さんは「幸四郎なら」と、もしもの際の代役を買って出たという。「嵐山のお宅へ伺ったときには、李朝のすばらしいぐい呑みをいただきました。今ではそれが形見となってしまいました。でも楽しい思い出をいっぱい残してくれて、心から感謝をしています」と、年長の友を送った。
「演劇集団 円」の後輩で、大河「独眼竜政宗」や映画「沈まぬ太陽」でも共演した渡辺は「劇団の時は本当にかわいがっていただきました。跳ねっ返りだった僕をたしなめ、励まし、そして見守ってくれていました。いつまでも大好きな先輩でした」と回想。
映画「八甲田山」など多くの作品で共演した北大路は「優しくて闊達(かったつ)で凜としたお姿が忘れられません」と悼んだ。