松方弘樹さん、お騒がせ私生活 隠し子騒動、パイプカット告白…離婚も2度
俳優の松方弘樹さん(本名・目黒浩樹=こうじゅ)が脳リンパ腫のため、21日に亡くなっていたことが23日、分かった。74歳だった。
数々の豪快伝説を残した、お茶目な「昭和のスター」が逝った。波乱の人生の最期を見送ったのは、18年間、事実婚状態で松方さんを支え続けた、元女優・山本万里子さん(44)だった。2人は1998年秋に当時の妻だった女優・仁科亜季子(63)に不倫関係を暴露された。その仁科も、3年間の不倫の末、79年に略奪婚した立場。1人目の妻との3億円の離婚慰謝料、隠し子騒動など、プライベートでも波乱に満ちた74年の生涯だった。
東映出身。弟の目黒祐樹(69)も俳優で「お兄ちゃん」と呼ばれ、スタッフから愛された。とにかく豪快。現場では気持ちの波がない人で、スタッフを決して怒らなかった。話もうまく、常に人を楽しませる。待ち時間には鼻歌を歌い、にこにこと笑顔を浮かべていた。
「撮影に関わったスタッフは、下(若い人)から上まで満遍なくみんなごちそうになった」(関係者)。松方主催の宴(うたげ)は、時に100人を超えるほどだった。ブランデーが大好きで、豪快に飲む。そして、共演者やスタッフに飲ませまくった。撮影の野次馬にも愛想がよかった。とにかく愛された人だった。
プライベートは波瀾(はらん)万丈。1度目の結婚相手、夏子さんとは1男2女をもうけたが、77年に仁科と松方が同棲を始め、78年6月に離婚が成立。79年3月に仁科と入籍した。離婚の慰謝料は3億円。当時、“芸能界最高額の離婚慰謝料”と話題になった。
82年9月には仁科との間に長男・仁科克基(34)、84年11月には長女・仁美(32)が誕生したが、87年10月には歌手・千葉マリアとの間に2歳になる隠し子が発覚し、松方さんが会見。公になる約2年前に当時の妻、仁科にバレて激怒され、「すぐパイプカットされてしまった」と衝撃の“パイプカット”告白をした。隠し子(男児)については認知せず、経済的援助をすることで決着した。
隠し子も含めて子供は6人。克基は15年に出演したテレビで「弟は1回も会ったことない」と話していた。
隠し子騒動も乗り越えた仁科との結婚だっったが、山本さんとの不倫関係が原因で、98年12月末に離婚。仁科は週刊誌に2人の不倫関係を暴露し、95年秋には睡眠薬を飲んで自殺を図ったことも明かした末の壮絶な離婚劇となった。