松方弘樹さん死す 昭和の名優がまた… 密葬に弟・目黒、梅宮辰夫らが参列

 「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」出身の飯田覚士の世界戦挑戦をビートたけし(左端)らと応援する松方弘樹さん(右端)=1996年4月撮影
 「北陸代理戦争」での松方弘樹さん(C)東映
2枚

 俳優の松方弘樹さん(本名・目黒浩樹=こうじゅ)が脳リンパ腫のため、21日午前11時26分に東京都文京区の病院で亡くなっていたことが23日、分かった。74歳。葬儀は近親者で行い、弟の俳優・目黒祐樹(69)、親交の深い俳優・梅宮辰夫(78)らが参列したという。昨年2月に脳リンパ腫と診断されてから闘病しており、入院中の同年3月には脳梗塞も発症。関係者によると、マヒなどの影響が残り、体重も約20キロ減少していたという。

 豪快な昭和の名優が、また1人旅立った。

 松方さんは昨年2月13日に体調不良を訴え、都内の病院に入院。3月以降のコンサートや6月開催の舞台をすべてキャンセルした。検査の結果、3月2日に脳リンパ腫であることが判明。症例の極めて少ない悪性腫瘍の難病で、10万人に1人の発症率とも言われている。手術による全摘出はほぼ不可能とされ、放射線治療や抗がん剤の投与で秋口の復帰を目指していた。

 だが、3月ごろに脳梗塞を発症。影響で右半身がマヒし、ろれつが回らなくなるなどの影響があったという。脳梗塞は計3度起こったとする報道もある。関係者によると、治療のかいあってリンパ腫は小さくなったが、入院前に約70キロだった体重は50キロ台まで減少していたという。

 最近は目黒、梅宮や18年間連れ添った事実婚の元女優・山本万里子さん(44)、個人マネジャーなど、極めて近い人物以外には面会を拒否していたという。

 松方さんは時代劇俳優だった近衛十四郎さんの跡を継ぎ、17歳でデビュー。映画「昭和残侠伝」「仁義なき戦い」シリーズなどで、迫力あるこわもての俳優として存在感を発揮した。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三英傑をすべて演じるなど、時代劇でもカリスマ性と説得力を持った押し出しが魅力だった。

 業界きっての酒豪として知られ、飲み屋での伝説は数知れず。趣味の釣りは素人の域を超え、梅宮と2人で釣り番組を持ったこともある。マグロの一本釣りを楽しみ、300キロ超の大物と格闘しては、400万円以上の値をつけ、ニュースになった。

 一方、85年にスタートした日本テレビ系バラエティー「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」にレギュラー出演した際には、映画やドラマでのイメージとは違った“親しみのある面白いおじさん”として新たな一面を開拓。ファン層を広げた。

 私生活では2度の結婚と離婚を経験。2人目の妻となる女優の仁科亜季子(63)とは当初、不倫関係だった。愛人との間に隠し子が明らかになるなど、女性関係でも世間を騒がせた色気のあるスターだった。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス