演出家のテリー伊藤が２４日、ＴＢＳ系「白熱ライブ　ビビット」で、２１日に亡くなった俳優・松方弘樹さんについてバラエティー出演時の松方さんのエピソードを語った。

　テリーは１９８０年代から９０年代にかけて大ヒットした日本テレビ系バラエティ「天才・たけしの元気が出るテレビ！」を演出。ビートたけしとともに出演したのが松方さんだった。

　銀幕の大スターの出演は、「日本テレビの方から使いたいと（言われた）」といい、「ビッグネームだし、バラエティに（それまで）出たこともないし、うまく松方さんの良さを引き出せるのか不安だった」と振り返った。

　だが、いざ始まってみると、松方から「（バラエティは）初めてなのでよろしくと（あいさつし）、たけしさんのこともたてて、たけしさんも松方さんをリスペクトして、とても良い形になっていた」と、大スターにもかかわらず謙虚に振る舞った松方さんの姿勢を明かした。

　当時、京都に住んでいた松方は、撮影のたびに新幹線に乗って上京してきたが、それまでは任侠映画などに出演していたことから「新幹線に乗ってもお客さんは俺の目を一切見ない」状態だったが、バラエティに出演するようになり、「みんな俺を見てニコニコするようになって」と喜んでいたという。

　また、さまざまな豪快伝説が残る松方さんらしく、差し入れも豪快だったといい「ぼくが元気が出るテレビを離れて他のスタジオで収録をしているると、びっくりするような差し入れ、夢のような量の差し入れをずっと贈ってくれました。際立ってました」と懐かしそうに振り返っていた。