未成年と知らずに交際したなら非難されるべきでない 「行列」北村晴男弁護士
淫行疑惑が発覚したお笑いタレントの狩野英孝(34)が当面の間、謹慎することを表明した。女子高生が17歳であることを偽って22歳と狩野に伝えたことを信じ、結果的に大騒動に発展した。18歳未満なのに20歳を超えているという相手の言葉を信じてうっかり交際したらどうなるのか。日本テレビ「行列のできる法律相談所」に出演する北村晴男弁護士に聞くと、18歳未満と知っていて交際したのであれば青少年健全育成条例違反に問われるが、知らなかったのであれば「基本的に非難されることではない」との見解を述べた。
狩野は21日に会見して謹慎を表明。女子高生の父親に会って謝罪をしたことを明かし、同時に父親からは「うちの娘が年齢を偽って申し訳ない」と告げられたことも明かしていた。
一般的に、プライベートな出会いで年齢を多少なりとも詐称することはそれほど珍しいことでもなく、北村弁護士は「原則としてうそをつくことは犯罪ではない。だれでも大小さまざまなうそをついている」と述べた。ただ、例外的にうそをついてお金をとれば詐欺罪という犯罪にあたることになり、たとえ未成年でも罪に問われる場合があることを指摘した。
18歳未満の女性が22歳と年齢を偽った今回のケース。北村弁護士は、男女交際においてそれぞれの年齢を公的書類などで確認する慣習など一般的にないことや、法的義務もないことを指摘。
それでも狩野が謹慎を決めたことについて北村弁護士は「22歳と言われたことを信じて女性と付き合った芸能人に対し、社会が大きな非難を浴びせるとすればそれは社会が間違っている。社会が芸能人に対し、過度の潔癖性を求めているのだとすれば、その価値観がゆがんでいる。本当に18歳未満と知らなかったのであれば、謹慎する必要があるとはとても思えない」と述べた。
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北村晴男(きたむら・はるお) 弁護士。長野県出身。日本テレビ系「行列のできる法律相談所」にレギュラー出演。趣味はゴルフ、野球。月2回スポーツなど幅広いテーマでメールマガジン「言いすぎか!!弁護士北村晴男 本音を語る(まぐまぐ)」を配信中。