松下萌子がチョークアートの個展を初開催…上戸彩、橋本マナミの同期
タレントの松下萌子(34)が27、28日に、東京・表参道のセゾンアートギャラリーで、チョークアートの個展「Moeco chalk art 2017『艶画』」を初開催する。松下は97年に「第7回全日本国民的美少女コンテスト」マルチメディア賞を受賞。同期には上戸彩(31)、橋本マナミ(32)らがいる。華々しい芸能界での活躍と平行し、アートの世界に羽ばたく心境を語った。
幼少時から絵を画くことが好きだったという松下は、約5年前、テレビ番組で特集していたチョークアートに興味を持ち、教室に通い始めた。「年齢を重ねると、描く機会がなくなっていたんです。でもある日、偶然テレビでチョークアートを見て『これやる!』ってその日に決めました。やるって決めたらすぐにやっちゃいたいというタイプなんで」ときっかけを口にした。
チョークだけを使って黒板に描くチョークアートの魅力を、「もともとグラデーションがすごく好きだったので、グラデーションで絵を作っていくのが楽しい」と説明。さらに「チョークを指で混ぜて描くので、体温の具合で色とかが変わってくるんです。デジタルじゃない、人の温かさが反映されるのはいいなと思いました」と独特の感性をのぞかせた。
松下の感性は、やはり芸能界という特殊な業界で揉まれてきた経験がバックボーンとなっている。「見たものとか感じたものとか、それはお仕事にも、絵にも対しても、両方に影響が出てくるんです」としつつ、「こういうお仕事をしてるからこそ描ける絵というのは、あると思いますね」と笑顔で語った。
今回の個展のテーマは、日本の春画を元にした「艶画」に決めた。「全部自分の考えたもので、自分の表現で描くってことになったときに、自分が好きなものってなんだろうと思って見つめ直したら」と、頭を悩ませた末の結論だ。
松下は4年前にニューヨークに留学した際、直接的ではない「イマジネーションを通じたエロス」に興味をひかれたという。その上で「日本人っていうのをすごく誇りに思っているので、和のテイストを混ぜられたらいいなと思って。女性の艶っぽい部分を引き出せたらいいなと思って、それをテーマに描きました」と意図を口にした。
97年の「第7回全日本国民的美少女コンテスト」でマルチメディア賞を受賞。そこから「レッスンの繰り返しの3年間」を経て、01年にシングル「夏色」で歌手デビューを果たした。「一通りやらせてもらったんですよね。歌も演技も…。舞台、ドラマ、映画もやらせてもらった」と振り返った松下は、「いろんな人を見てきたし、売れる、売れないというのは、もちろん結果としてあったから、すごく悩んだ時期もあった」と吐露した。
中学生で芸能界の扉をたたいた当時については「まだやっぱり自分が出来上がってない時期だったから、『これがいい』と回りに言われたら、それがいいんだと思っていた」という松下。その経験が、アーティストとしての自身に深みを加えている。「今はちゃんと、ある程度自分で好きなものとかもあって、わかってきた部分もあるので…。お芝居にしてもアートにしても、いろんなことはあるけれども、今の方が楽しいし、焦らずできてる感じがしますね。好きなことをやれているんで」と笑みを浮かべた。
同期だった上戸や橋本の活躍は、当然気になっている。「ライバル視もあったけど…、今はもう、3周ぐらいした気がしますね」と笑った松下。その真意を「やっぱりライバルだという思いはあったんですけど、昔はそれを上手く表現することができない性格で、それにも悩んだんです。悩めば悩むほど萎縮していったので、それも良くなかった」と説明した。
その上で「でも今は、自分の中で3周ぐらい回って、マナミちゃんや彩のこともすごく応援してるし、ギスギスした気持ちは全然なくなりましたね」とキッパリ。「若いときはフレッシュさが魅力だったりするけど、30代になると、それまでの経験がものを言ってくる。自分はこれからかな、と思いますね。同期や友人がそれぞれ活躍している現状というのは、やっぱり励みになりますし」と明るく笑った。