フジ社長 名義貸し問題で謝罪 再発防止誓う「会話、コミュニケーションを」

 フジテレビが27日、都内で定例の社長会見を開いた。記者職だった30代の男性社員が、知人男性が乗用車を購入する際に名義を貸すなどの利益供与をしていたことについて、亀山千広社長が質問に答えた。

 まず「視聴者ならびに関係者の皆さまに深くおわび申し上げたい。社内調査を進めておりまして、捜査関係者に報告しておりますので、詳細はご容赦いただきたい」と謝罪した。その上で、「魔が差すことのないように、教育というよりも、徹底をしていくための会話、コミュニケーションをとっていくしかない。とにかく再発防止に努めたい」と同じ事態が二度と起きないように力を注ぐとした。

 取材対象者からの過剰な接待を慎むという点に加えて名義貸しという行為自体が、相手がだれであるかに関わらず「公平に記事を書ける状態ではない」と断罪。「人間関係と取材は切り離して考えないといけない。記者を志す人に、極めて基本的な取材記者の倫理を教育していくということで徹底する」と語った。

 また、「1人の記者が取材する範囲の膨大さはあると思います」と、人員数や仕事量が適切かどうかについても触れた。「テレビ局の働き方は一概に全ての部局を同じルールで決められないので、見直しと、各部局がその分野にあった働き方を検証していく。報道現場の働き方を検証されることになると思います」とした。

 フジテレビは当該の元記者に休職1カ月の懲戒処分を下しており、現在休職中。現在も社内調査は続けており、事件性が出た場合には「厳正に対処する」(亀山社長)としている。

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