坂東玉三郎、鼓童と2度目の共演「僕にとってもトライだった」
歌舞伎俳優の坂東玉三郎(66)が1日、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで太鼓芸能集団「鼓童」との共演舞台第2作「幽玄」(5月16~20日、京都・ロームシアター京都9月21~23日)の製作発表会見に登場した。芸術監督を務める玉三郎は、鼓童の最大の魅力を「お稽古をちゃんとしていること。今はあまりにもジャンルの幅が広くなりすぎて修行する時間も、場所も限られている。鼓童は佐渡という限られた場所で稽古を積んでいる」と明かした。
「幽玄」は2006年初演の「アマテラス」以来の共演第2弾。世阿弥が見た世界を玉三郎と鼓童が「羽衣」、「道成寺」、「石橋」など能の代表演目を題材に表現する。玉三郎は「歌舞伎より能の方が、ある程度形式的に入りやすいかなと思った」と話し、鼓童の出演メンバーには謡(うたい)も稽古させていると明かした。
玉三郎は00年から関わってきた鼓童について「本当は1年か2年で帰るつもりでいた。佐渡に行けば鼓童という様式がある。僕の課題としてこの素材でどんなものができるだろうか?僕にとってもトライだった」と振り返った。