萩尾望都氏 戦争の悲しみ描く 「何かを感じる舞台に」
少女漫画の巨匠・萩尾望都氏(67)が7日、都内で行われた、自身の同名漫画を男性のみの劇団スタジオライフが舞台化する「エッグ・スタンド」(3月1~20日、東京・シアターサンモール。3月24、25日、大阪・ABCホール)の制作発表に出席した。
原作は84年発表。第二次世界大戦中、ドイツ占領下のパリが舞台の悲劇で「父と母が戦争の世代。戦争の悲しみを描きたいと思って。タイトルはゆで卵が転がらないように支える調理器具のことですが、地球や世界が不安定なのでスタンドに乗っけて守らなきゃ、という概念です」と、テーマを説明。「暗い設定なんですけど、きっと何かを感じる舞台にしていただけると思います」と期待した。
また、代表作「ポーの一族」の40年ぶりとなる続編に昨年から取り組んでいる萩尾氏は「(作家の)夢枕獏さんが会う度に『僕、続きが読みたいな』とおっしゃるから、だんだん描こうかなと洗脳されました」と復活秘話を明かしていた。