吉永小百合 映画出演120作目は堺雅人と母子

 女優・吉永小百合(71)が、120本目の出演作となる映画「北の桜守」(2018年春公開)に主演することが14日、分かった。終戦の混乱の中、樺太(ロシア・サハリン)から北海道・網走に引き揚げてきた母子を描く作品。息子役は昨年、NHK大河ドラマ「真田丸」に主演した俳優・堺雅人(43)、監督は「おくりびと」の滝田洋二郎氏(61)。強力チームが吉永の節目を飾る作品をサポートする。

 「北の零年」(05年)、「北のカナリアたち」(12年)に次ぐ“北の三部作”最終章は、吉永にとって出演120本目。以前から「(堺、滝田監督とも)どうしても1度一緒にやってみたかった」という“ご指名”が実った。

 堺とは、アニメ映画「手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく」(11年)で声優として親子を演じたが、俳優としての共演は今回が初。念願かなっての実写での共演となる。

 声の演技だけでも「ものすごくうまくてびっくりした」と絶賛していただけに、期待は膨らむばかり。TBS系ドラマ「半沢直樹」(13年)や大河ドラマを経て、大きく成長した頼もしい“息子”に「思いっ切りぶつかって行きたいですね」と全幅の信頼を置いている。

 一方の堺も、濃密な親子関係を期待しているようで「ブッダでは慈母そのものといったお役だったのですが、今回はより生々しく、より悲しい母子関係になるのではないか」と楽しみにしている。

 また、「おくりびと」(08年)で米アカデミー賞の外国語映画賞を受賞した滝田監督とは、正式に出演を決める前の昨年2月に一緒にオホーツクで流氷を見学し、同10月にはスタッフらとともにサハリンを訪れるなど入念な下準備を行ってきた。

 万全の体制で節目を迎える吉永は「夢のようです。『北の三部作』シリーズのフィナーレを北海道で撮影できるなんて」と喜んだ。16日には極寒の北海道ロケでクランクインするが「踏み堪えて、強い母を演じ、春を待ちます」と覚悟を決めている。公開は北海道命名150年に当たる18年春。終戦間際の混乱の中、サハリンから息子を連れて帰国し、北海道で懸命に生きた親子の姿が描かれる。

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