船村徹さん通夜 祭壇は故郷・栃木日光連山と花畑をイメージ
16日に心不全のため死去した作曲家で文化勲章受章者の船村徹(ふなむら・とおる、本名福田博郎=ふくだ・ひろお)さん(享年84)の通夜が22日、東京・護国寺でしめやかに営まれ、弟子の北島三郎(80)、鳥羽一郎(64)を始め、関係者ら1500人が参列した。23日の葬儀・告別式には秋田での公演のため出席できない北島はこの日が師匠と最後のお別れ。感謝をつづった手紙をひつぎに入れ、「生まれ変わっても船村徹の弟子でいたい」と遺影を見上げた。
船村さんの祭壇は2万8400本の花で、故郷・栃木県の日光連山と花畑を表現。上部には船村さんの直筆による美空ひばりさんがヒットさせた「みだれ髪」の歌い出しの譜面が飾られた。
さらに、2016年に受章した文化勲章や、天皇陛下より賜ったお悔やみ「祭粢料」、愛用のギターなどがひつぎを囲むように置かれた。遺影は、2013年に出版された自伝「魂の響き-のぞみ」用に撮影されたもので、柔和にほほえんでいた。
戒名は「鳳楽院酣絃徹謠大居士(ほうらくいんかんげんてつようだいこじ)」。「鳳楽院」は音楽の天子で「酣絃徹-」は酒を飲んで音楽や楽器を楽しむ歌謡の人の意味で、音楽と酒をこよなく愛した故人の人柄を示した。