宍戸錠 故・鈴木清順監督の遺志継ぐ「俺が監督するしかない」
俳優・宍戸錠(83)が23日、13日に死去した映画監督の鈴木清順さん(享年93)を悼んだ。
日活では7本の清順作品に出演し、日活を解雇された清順さんの再起作「悲愁物語」(77年)にも出演した宍戸は「いちばん印象に残っている作品は『殺しの烙印』(1967年)です。変わった映画だなあ、と思っていたら、監督の契約解除問題にまでなりました」と振り返った。
難解とされて清順さんが日活を解雇された問題作「殺しの烙印」だが、今では清順さん、宍戸の代表作の一本と評価されている。
宍戸は「また映画を一緒に作ろうと、清順監督に声をかけて、日活OBの仲間とやろう、という話をしていました。願いがかなわずに残念」と秘話を明かし「清順監督と最後に作ろうと考えていた映画は、俺が監督するしかないかな」と、遺志を継ぐことを約束。
また、「日活創立100周年記念イベントで、2011年にニューヨーク映画祭に招かれ大歓迎をうけました。清順監督作品『肉体の門』(64年)に出演したからだと感謝しています」と語った。