宮崎駿監督が引退撤回! 長編新作を製作中
2013年に長編アニメ映画の製作から引退を表明した世界的な巨匠・宮崎駿監督(76)が新作長編の準備に入ったことが24日、分かった。スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー(68)が23日(日本時間24日)、米国で行われたイベントで「(宮崎監督は)今も一生懸命、東京で作っています」と明かしたもので、会場に集まったファンは拍手で“引退撤回”を祝った。
鈴木氏は宮崎監督から昨年7月に新作の企画書を、同年末には絵コンテを見せられたことを明かし、「(宮崎監督は)今も一生懸命、東京で作っています」と作業に着手していることも語った。
絵コンテについては「内容はすごく面白かった」と断言し「面白いと言えば(製作で多忙になり)僕の老後はなくなってしまう」と笑いを誘った。それでも新作への誘惑には勝てず「心を鬼にして、僕は『面白い』と言いました」と話すと、拍手が沸き起こった。
企画書の存在は昨年11月にNHKで放送された密着番組「終わらない人」でも紹介されていたが、ついにプロデューサーの口から企画が具体化していることが明かされた。
イベントはビバリーヒルズで開かれたアカデミー賞長編アニメ賞関連のトークショー。鈴木氏はジブリ作品「レッドタートル ある島の物語」の候補入りで参加していた。ジブリは「鈴木が言ったことが全て」とした。
宮崎監督は13年の「風立ちぬ」を最後に長編アニメから引退。同年9月6日の記者会見では「どんなに体調を整えて節制しても、集中する時間が年々減っていく。加齢によって発生する問題はどうしようもない」と引退理由を語っていた。
一方で「あと10年は仕事をする」と明言。この間、館主を務める東京・三鷹の森ジブリ美術館の企画展示を毎年手掛け、同館用の短編アニメ「毛虫のボロ」を初めてCGを使って制作しており、こちらは今年中に披露できる見通しだという。