エビ中・松野莉奈さん送る会 BGMにバラードなし、元気の出る44曲でお別れ
致死性不整脈の疑いで8日に急逝したアイドルグループ・私立恵比寿中学の松野莉奈さん(享年18)を送る会が25日、パシフィコ横浜で開かれ、残されたメンバー7人やももいろクローバーZら同じ事務所の全姉妹グループが参列した。ファンは最大4時間の待ち時間で長蛇の列を作り、松野さんの“ラストステージ”を約2万人が見届けた。エビ中の7人は「前を向いて、明るく松野さんを送り出したい」との思いから、号泣する関係者を励まし、慰めるなど気丈に明るく振る舞っていたという。
祭壇の写真では、シングル「夏だぜジョニー」のひまわり柄の衣装を着た松野さんがほほ笑んでいた。松野さんが気に入っていた1枚だという。周囲にはバラなど、松野さんのメンバーカラーだった青い花が約4000本咲き誇り、ステージ中央には「松野さんとみんなの気持ちを行き交わせるようなイメージ」を込めて、逆U字型のゲートを配した。
午前9時。参列者の先頭で、エビ中の7人が献花した。真山りか(20)を先頭に喪服で花を手向け、約10秒間、手を合わせた。
「明るく送り出したい」がメンバー、スタッフの総意だった。会場に流れるエビ中の楽曲にはバラードを入れず、元気の出る44曲のみを選んだ。7人は松野さんへの最後の“会話”を終えると、2組目のももクロら、その後の参列者へのあいさつを続けた。号泣する関係者も多い中、メンバーは笑顔で気丈に振る舞っていたという。
松野さんが亡くなった8日以降、止まっていたエビ中の時間は少しずつ動き始めている。日時は非公表ながら葬儀・告別式に参列した7人は、14日にブログを更新して心境をつづった。真山、廣田あいか(18)、柏木ひなた(17)の3人は、22日にMBSラジオ「エビ中なんやねん」(火曜、後11・30)の28日放送分を収録し、再始動した。
中止、延期したイベントも多く、悲しみが消えたわけではない。それでも、4月22日からスタートする全国ツアーは予定通り開催されることを発表した。この日も会場のアナウンスで「メンバー一人一人、前を見据えて進んでいく所存です」と決意表明のメッセージが読み上げられた。松野さんの魂を胸に、7人のエビ中が再び笑顔を届けていく。