中山優馬 歌舞伎初挑戦 海老蔵との共演「うれしさで胸がいっぱい」
俳優・中山優馬(23)が歌舞伎俳優・市川海老蔵(39)の第四回自主公演「ABKAI 2017」(6月9~25日、東京・Bunkamuraシアターコクーン)に初出演することが26日、分かった。同公演に歌舞伎俳優以外の役者がレギュラー出演するのは初。歌舞伎興行初挑戦で海老蔵と初共演を果たす。演目は昨年上演「石川五右衛門」の進化版「-外伝」。役柄は未定だが前作には出ていないオリジナルキャラクターを演じる。
高い演技力が、“海老蔵とタッグ”での歌舞伎初挑戦を呼び寄せた。
中山はこれまで、TBS系連ドラ「ぴんとこな」(13年)で女形、初座長舞台「ドリアン・グレイの肖像」(15年)で美青年役を好演。製作サイドが「幅広い世代に歌舞伎を見てもらえる役者」と白羽の矢を立てた。伝統芸能に飛び込むだけでなく、あの海老蔵が企画・製作を務める舞台とあって、中山は「うれしさで胸がいっぱい。海老蔵さんと一緒の舞台に立てる日が来るとは思ってもみませんでした」と大役に一驚した。
演目は昨年11月に福岡・博多座で上演した「石川五右衛門」を進化させた「石川五右衛門 外伝」。中山は立ち役、女形など配役は未定ながら、前作にない今作オリジナルの役を担う。海老蔵も「渋谷の若い方々に歌舞伎をもっと知っていただく良いチャンス。とても楽しい舞台になる」と期待を寄せれば、中山は「オーラの輝きに圧倒。近づけたら」と胸を躍らせる。
ジャニーズ所属タレントの歌舞伎興行本格挑戦は2人目だ。タッキー&翼の今井翼(35)が14年、16年に歌舞伎俳優・片岡愛之助(44)主演舞台「GOEMON」に出演。同ユニット・滝沢秀明(34)が座長を務める「滝沢歌舞伎」は、ジャニーズが歌舞伎を取り入れた興行として上演されている。
市川右團次(53)、中村壱太郎(26)らも出演。中山はトップ歌舞伎俳優にもまれることにも「今から緊張していますが、チャンスを無駄にしない様に共演者の皆さんから学ばせていただき、楽しめる様にお稽古したい」と気合をたぎらせた。
「ABKAI」は海老蔵が企画・製作を行い、2013年からスタートした自主公演。“伝統の継承”と“新時代の歌舞伎の創造”をテーマに歌舞伎の幅広い普及を目指す。過去3回で5万人を動員している。異色のゲスト参加としては、13年8月14日に上演された公演にはテレビ番組の企画と連動する形で、お笑いコンビ・ナインティナインの岡村隆史(46)が一夜限りで出演。一寸法師役で海老蔵や片岡愛之助と共演を果たし、アドリブでブレークダンスも披露するなど舞台を盛り上げた。