アカデミー賞でも反トランプ色 司会者やプレゼンターが相次ぎ批判
映画界最大の祭典「第89回アカデミー賞」授賞式が26日(日本時間27日)、米ハリウッドのドルビー・シアターで開催された。
授賞式は華やかに進行したが、スピーチではイスラム圏7カ国からの市民の入国禁止を決めるなどした米トランプ大統領への批判が相次いだ。司会を務めた人気コメディアン、ジミー・キンメル(49)は冒頭から「トランプ大統領にありがとうと言いたい。昨年は(ノミネートが白人ばかりで)差別的と言われました。今年はそうではないですからね」と揶揄し、会場の空気を先導した。
キンメルは授賞式中にも自身のスマートフォンを大画面に映し、トランプ大統領のツイッター画面を見せながら「トランプが全然ツイートしないよ」とおちょくった。さらに「トランプ、どうしてる?」と送信し、会場の爆笑を誘った。
また、外国語映画賞は、入国禁止措置に反対し、授賞式を欠席したイランのアスガル・ファルハディ監督(44)作品「セールスマン」が獲得。代理の女性が「世界を私達と敵に分けてしまうこと、これは恐れを促すことです。そして戦い、恐怖を促します。そういうものを壊していく、これが映画なのです」と監督のメッセージを読み上げた。
さらに、長編アニメ映画賞では、プレゼンターのメキシコ人俳優ガエル・ガルシア・ベルナル(38)が「生身の俳優らは移民労働者だ。メキシコ人として、わたしたちを分断する壁の建設に反対する」と表明。トランプ氏の政策を痛烈に批判した。