NHK受信料不正徴収、はがきで契約内容確認へ

 NHKの上田良一会長が2日、定例の会長会見を開いた。長崎放送局が受信料の契約・収納業務を委託している会社の元社員が、受信設備がないと知りながら8件の衛星契約手続きを行い、3件について実態より多い金額を集め、後に返還したことについて質問に回答した。

 会長は「細かいことは営業局の方で検討していますし、私も(議論に)加わっていますが、個々のクレームのトラブルについては、しっかりと事実を確認し、対応に問題があれば改善していくことが重要と考えております」と所見を述べた。また、各委託先の企業については「委託先事業者個別に改善を要請したり、契約違反があれば適切に対処していると承知いたしております」とした。

 今回の委託先は福岡県筑紫野市に本社を置く「株式会社レゴール」。同社の元社員1人が衛星放送の受信設備がないと知りながら、3件の視聴世帯と衛星契約の手続きを行い、合計1万2610円の受信料を多く徴収していた。この3件についてNHKは2月24日に返還の手続きをとっていると発表している。残りの5件については、受信料を徴収する前に不正が判明したため過払い金は発生しなかった。

 営業局の担当者は再発防止策として、衛星放送の契約者に内容を確認するはがきを送ることを挙げた。「はがきを出して契約内容をご確認いただくということで調査をしたいと思っています。ご不明な点があればご連絡をいただくということで調査をしていきます」とし、3月末から4月の実施を目指しているとした。視聴者に手渡している契約書の控えにもサインをもらい確認してもらうなどの案も検討しているという。

 不正を行った「レゴール」について担当者は「全容を解明中」とした上で、「禁止事項に反する行為があれば(業務委託を)解約、内容によっては業務停止何日間といった形で対応することになろうかと思います」とした。

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