タッキー&翼 二人三脚で猛特訓!想定以上の出来 音楽劇「マリウス」初日
タッキー&翼の今井翼(35)が主演し、山田洋次監督(85)が脚本・演出を手がける音楽劇「マリウス」(27日千秋楽)が6日、東京・日生劇場で初日を迎えた。小さい頃に「タッキー」と呼ばれていたという女優・瀧本美織(25)と新生“タッキー&翼”を結成した今井は、息の合った情熱フラメンコを披露した。相棒の滝沢秀明(34)は公演期間中に観劇予定。正パートナーにも、完成度の高い男女版“タキツバ”を公開する。
恋人役の今井と瀧本のタップがステージに響く。幕開けから約7分。“タキツバ”の情熱フラメンコで、舞台のテンションが一気に上がった。
フランス・マルセイユを舞台にした作品ながら、スペインの踊り・フラメンコを取り入れたのは山田監督の希望だった。20代からフラメンコを学び、現地修行も行い習得した今井の情熱を意気に感じ、演出に組み込んだ。
「感謝してます」と喜ぶ今井は、フラメンコ初挑戦の瀧本と二人三脚で精度を高めてきた。2月から約1カ月にわたり特訓した瀧本は「今井さんがステップを教えて下さった」と感謝。急成長を遂げ、想定以上の実演を可能にした。開演前の会見では2人でタップを踏み、瀧本が「楽しく踊っています。オ・レッ!」と決めるなど息はピッタリだった。
船乗りを目指すマリウス(今井)と恋人・ファニー(瀧本)のキスシーンもある“タキツバ”の舞台を“本家”も観劇する。滝沢は座長公演「滝沢歌舞伎」(4月6日~5月14日、東京・新橋演舞場)の稽古の合間をぬって訪れる予定。今井は「あのタッキーも見に来てくれる。タッキーとタッキー(瀧本)がそろう」と予告した。
稽古期間中に山田監督と連絡先を交換した今井が「女の子に聞く以上にうれしい」と喜べば、山田氏も「別人のように成長した。素晴らしいマリウスを作ってくれた」と称賛。不安なく初日を迎えた今井は「大船に乗った気持ちでいる」と胸を張って座長公演を“出航”させた。
「マリウス」は、フランスの人気作家マルセル・パニョルによる戯曲「マルセイユ三部作」が原作。「-三部作」は、山田氏が手がけた映画「男はつらいよ」の下敷きになったフランスの国民的人情喜劇で現地の舞台はロングランとなった。山田氏は約60年前に本を読んでから作品化を希望。「60年くらいたって実現して夢みたい。うれしいですよ」と言うほど、思い入れの強い舞台に仕上がっている。