土村芳、震災から6年の故郷思い涙 トンネル内の新幹線で9時間後に救出
NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」に出演中の女優・土村芳(26)が11日、滋賀県の琵琶湖で、春の風物詩イベント「第62回びわ湖開き」に参加し、遊覧船の1日船長を務めた。東日本大震災から6年。岩手県出身の土村は、震災当日に帰省する新幹線がトンネル内でストップし、9時間缶詰になった後に救助されたことを明かし、故郷への思いを語る途中で涙を流して絶句した。
大学時代を京都で過ごし、琵琶湖で自主制作映画を作った思い出などを語った土村。しかし、故郷を襲った震災のことを問われると「その日は、ちょうど実家に帰省する新幹線の中にいて、仙台駅を過ぎたあたりで地震にあって、トンネルの中で9時間くらい缶詰になった体験があります」と明かした。
その間、携帯電話の電波は届いておらず、実家とも連絡がとれない時間が続いたという。
「救助していただいて、県境で1泊して、次の日はバスを手配してくださったので、実家に戻ることが出来たのですが…」と振り返った。
「実家は幸いに内陸だったので大丈夫でした」と話したが、3月11日が訪れると感じることを聞かれると「やっぱりこの日になると…なかなか…」と涙がこぼれ、「すみません…」と言葉が出なくなった。
イベントの式典では被災地に向けて、参加者全員が黙祷。土村は「皆さんと黙祷を捧げることができたので、思いが地元に届いていればいいなと思います。まだ肌寒いので、温かい春の空気が広がればいいなと思います」と故郷への思いを語っていた。