声優で歌手の水樹奈々（３７）が１２日、さいたまスーパーアリーナで全国ツアー（８カ所１４公演）の最終公演を行った。小林幸子ばりの豪華巨大衣装など多彩な演出の中、最新シングル「ＳＴＡＲＴＩＮＧ　ＮＯＷ！」など全２７曲を熱唱。さらにこの日は声優仲間の山寺宏一（５５）がスペシャルゲストとして登場、２人で「花は咲く」を歌い、東日本大震災から６年を迎えた被災地への思いを伝えた。

　２万６０００人のファンが息をのんだ。１６曲目の「ヒメムラサキ」でステージに高々と出現した巨大な鳥－。羽根がどんどん開いていく。中央に立つ水樹の歌とともに、高さ４・７メートル、幅１７・７メートル、重さ２・７トンという小林幸子ばりのド派手衣装が完成すると、会場からは大歓声が巻き起こった。

　フライングやトロッコなど派手な演出が定番の水樹のライブ。今回、「それを上回るにはこれしかない。一度やりたかった」と巨大衣装を取り入れた水樹は「夢がかなった。幸子様の気持ちが少し分かった。声優界のラスボス」と胸を張った。

　歌手デビュー１７年の今年は７年ぶりのアリーナツアーで始動した。「ＺＩＰＡＮＧＵ＝日本」をテーマに、演出や衣装を徹底的に追究したツアー。最後まで熱く走り抜けた水樹は「７７歳でライブをやる。７７歳でミニスカートで歌う」と「奈々＝７」にこだわった夢も明かした。

　アンコールではスペシャルゲストとして山寺宏一が登場。２人で東日本大震災被災地の復興を願い、「花は咲く」を熱唱した。宮城県出身の山寺は、心の復興を訴え「チーム日本。チームジパングでエールを届けよう」とツアータイトルにかけて呼びかけていた。