桂文枝、神戸・新開地に落語主体の新劇場建設を発表…地元の悲願が実現

 上方落語協会の桂文枝会長(73)が13日、神戸市内で会見し、同市の新開地商店街に、落語定席を主目的に運用する「神戸新開地演芸場(仮称)」(2階建、200席)を開設することを発表した。今年6月に工事着工し、来年7月の開場を目指す。地元が日本有数の歓楽街だった時代の賑やかさを取り戻すため、同協会に協力を求めてから3年。紆余曲折を経て悲願の劇場建設が実現する。

 会見した文枝は、新劇場は365日営業で、昼は落語定席、夜は劇団や音楽ライブにも貸す運用方針を説明し「ここで文化が花開く、楽しく、おもしろい劇場にしたい」と意欲。開場後は「私も名誉館長とかになって、先頭に立ってお客さんを集めたい」と語った。

 新開地はかつて「東の浅草、西の新開地」と呼ばれ、芝居小屋や映画館など24軒が並んで賑わったが、現在は数軒を残すだけとなっている。

 このため3年前に地元飲食店の関係者が、上方落語協会に協力を求める手紙を書き、文枝も劇場建設を目指して動き出した。06年に大阪に60年ぶりに復活した落語定席「天満天神繁昌亭」に続く“神戸繁昌亭”として注目されたが、その後、なかなか各方面の協力が得られず、文枝も断念を覚悟したことも。しかし地元の粘り強い交渉で、兵庫県、神戸市の協力を得ることに成功し、劇場建設が正式に決まった。

 建設予定地には、かつて麻雀店や料亭があったが、阪神・淡路大震災で倒壊し、現在は更地になっている。

 会見後に建設予定地を訪れた文枝は、副会長の桂きん枝(66)を「このへんに来たんは、君の選挙(10年・参院選)以来やな」とイジり、「廃棄物が埋まってなければ大丈夫です」と森友学園問題を引き合いに笑わせた。

 開場後は地元の「新開地まちづくりNPO」が運営を担当し、関係者によると、毎日半分の100席が埋まれば採算がとれるという。

 また同NPOは新劇場の名称の一般募集をスタートした。

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