扇千景 昨年11月、乳管がん手術していた…夫・藤十郎の献身に感謝
女優・扇千景(83)が13日、夫の歌舞伎俳優・坂田藤十郎(85)とともにテレビ朝日系「徹子の部屋」に出演し、昨年11月に乳管がんの切除手術を受けていたことを明かした。
結婚60年になる同夫妻。夫の藤十郎について、扇は「マッチもつけれない、ガスも消せない。歌舞伎以外のことはな~んにもできない人」と歌舞伎一筋の生き方を説明した。かつては、もう一度結婚するなら、藤十郎とはしない、と公言していたが、この日の番組では、「宗旨替えしました」と切り出した。
扇は「昨年11月にちょっと(脇のあたり)触ったら、何かある。(調べたら)乳腺にがんがあったの。乳管がん」と告白。部分切除の手術を受け、25日間に及ぶ放射線治療を受けたことを明かした。
1週間の入院中は「病院で一緒に毎晩寝てくれて、病院から歌舞伎座に通ってくれたの」と明かし、夫の献身ぶりに惚れ直した様子。藤十郎は昨年11月に東京・歌舞伎座公演に、今年1月には大阪松竹座に出演していた。
放射線治療は大阪公演中で、扇は「その(手術の)後、放射線25回かけなきゃいけなくて、大阪の病院に19回、ついてきてくれたの。何にも言わないで、黙って。地下鉄乗って病院にね」とも明かした。
扇は「あんなに世話になって。優しい人」と感謝の思いを語り、藤十郎が「うれしかったね、こうやって元気になってくれると。生きててよかったな」と話すと、涙をにじませた。
扇は元宝塚スター。1957年、藤十郎と「できちゃった婚」し、引退。その後、参議院議員となり、2007年に引退するまで、参議院議長、国土交通大臣などを歴任した。