歌手の加山雄三（７９）が１４日、ＴＢＳラジオ「伊集院光とらじおと」で、１９歳の時の臨死体験について生々しく語った。

　番組では、伊集院が高校時代に聞いたラジオで、加山が「１０代のころに３分間死んだから何も怖くない」と語っていたことを思い出し、そのことを本人にぶつけた。

　加山は「本当ですよ」と認めると、「注射のショックでね。抗生物質に反応を示す子と言われていたけど、スキー場で風邪を引いて。大会出ないといけないので早く治さないとと注射を打ったらそのまま硬直して心肺停止」と１９歳の時にスキー場で心肺停止となったいきさつを説明した。

　その時間は約３分。「怖いなんてもんじゃない。人間が薄くなって暗くなる恐怖心…。細胞が死滅する恐ろしさ、苦しさ…」と、心臓が止まった後の心持ちを明かすと「それを体験したから、どんなことがあっても自分から死ぬもんじゃないと思った。寿命を全うする」と振り返った。

　この“生き返った”理由には不思議なエピソードもあった。加山は「１５歳の頃、超能力者のようなおじいさんが家に来て、お袋だけにあの子（加山）は１９歳で死ぬと言いだした」と説明。これを聞いた加山の母親は取り乱し、なんとかしてくれと懇願すると、そのおじいさんは「これを１日も手放さないで祈りなさい」と数珠を渡したという。

　そして加山が１９歳で心肺停止となったとき、母は数珠を思い出し、加山の首にかけたところ、息を吹き返したという。「体が温かくなって、ボーッとして人が見えてきて、みんなが『心臓動いた！』って（騒いで）。お袋ワンワン泣きながらわめいているのもよくわかった」と蘇生直後の様子も鮮明に覚えていると明かしていた。