渡瀬さん、出演予定だった9係愛…「やらせてくださいという作品」HPで語る
映画「仁義なき戦い」シリーズ、「南極物語」、ドラマ「十津川警部」シリーズや「おみやさん」、NHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」などに出演した俳優の渡瀬恒彦(本名同じ)さんが14日午後11時18分、多臓器不全のため都内の病院で死去した。72歳。所属の東映東京撮影所が発表した。渡瀬さんは4月から始まるテレビ朝日系「警視庁捜査一課9係」に出演予定で、公式HPでは、12年目となる同作品への意欲を語っていた。
渡瀬さんの代表作の1つでもある「9係」は、2006年にスタート。渡瀬さんは「昼行灯」と揶揄されながらも実は切れ者という加納倫太郎係長を演じてきた。
HPでは、渡瀬さんが「9係鶏」の置物を前にいつもと代わらぬ表情を浮かべる写真もアップ。スタートから干支が一回りしたこととなるが、「ボクは12年という感慨はあまりないんです」とコメント。作品の魅力について「(9係の)みんなが集まっているときが僕は楽しいんです。3組の刑事コンビの捜査が3パターンあって、それが進んでいくと一つの事件が解決する、それまでのやりとりが楽しいんです」と語っていた。
また12年目の作品にかける思いとして「9係はぼくにとって、『やらせてください、やりたいんです!』と言いたい作品。そういう存在です」とも語り、今回の見所として「今回は竹中(直人)さんが入ったり、中村(俊介)さんが出演することで、イノッチと中越さんの関係がどうなるか、というところでしょうか」と、9係ファンへメッセージを贈っていた。
そんな仲間と繰り広げるドラマには、もう渡瀬さんの姿を見ることはできない。誰よりも無念だったのは渡瀬さんだったに違いない。