ももクロ・有安 篠山紀信氏の後輩だった 公表せず通学…日大芸術学部写真学科卒業

 ももいろクローバーZの有安杏果(22)が25日、日本大学芸術学部写真学科を卒業した。大学生だったことを明かしていなかったが、アイドル活動と学業を両立し、4年間で必要単位を1つも落とさずに門出を迎えた。有安は100年近い歴史で初となる芸術学部長特別表彰と、学科の卒業生で4人にしか贈られなかった写真学科奨励賞を受賞した。卒業式後に東京・江古田の同大で会見した有安は「ホッとしているのが大きいです」と笑顔を見せた。

 うれしい勲章を手に大学を卒業した。

 公表せずに通学した4年間で1単位も落とさず、学校外での活動が生徒たちに活力を与えたとして、有安は同大で初となる芸術学部長特別表彰を受けた。この日、全学科の生徒900人の前で賞状を贈られ「ライブよりも緊張して心臓の鼓動がすごかったです」と感激した。

 ももクロでのイメージカラー・緑の衣装が多い有安だが、「緑はいつでも着られるから」と節目の日につつじ色のはかまを選んだ。写真家の篠山紀信(76)や作家の吉本ばなな(52)、脚本家の三谷幸喜(55)らを輩出している日大芸術学部。有安の卒業制作は、自身が作詞した楽曲「心の旋律」からイメージを膨らませた作品群だった。3年かけて約15回、神奈川県葉山に通い、愛機・ニコンD600で撮影した。

 アイドル活動との両立に奮闘した毎日だった。仕事の合間にライブ衣装のまま、テスト勉強やリポート制作をすることも珍しくなかった。1、2年時は校舎が埼玉県所沢市にあり、通学に往復で4時間を要した。

 それでも、特別表彰に加え、写真学科の卒業生96人中4人にしか贈られなかった写真学科奨励賞も受賞した有安に、所属ゼミの浅井譲教授(60)は「単位はオーバーしてるくらい。これからも写真を撮っていくんだと思いますし、写真集を作ったりもするんじゃないかな」と期待した。

 赤ちゃん時代から芸能界で活躍し、カメラに触れるうちに真剣に勉強をしたくなったという有安。6月から東名阪のソロツアーを予定しており「表現することが好き。自分の撮ったものを展示したり、写真を通していろんな思いを伝えていけたら」と燃えていた。

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