小倉優子 「行列」で離婚発表「交わした書類もない」共演した北村晴男弁護士が解説

 タレントの小倉優子が26日に日本テレビ系で放送された「行列のできる法律相談所」に出演し、自らの言葉で離婚したことを明らかにした。小倉は「弁護士さんも入ってない」「書類も交わしていない」「話し合った結果」などと円満離婚であることを訴えた。また、結婚生活の反省点として「子ども第一の生活になった」ことをあげた。小倉の発言について、同番組に“最強の弁護士軍団”として出演する北村晴男弁護士に尋ねた。

 北村弁護士は小倉の離婚発言について、「その時まで何も知らなかった。いきなりのことだったので驚いた」と振り返った。小倉が公表したのが6日で、収録はそれ以前だったことから出演者は一様に離婚の事実を知らず、北村弁護士も驚いているところが画面に映っていた。

 小倉は番組で「もめているとか慰謝料とか言われますけどそんなことはなく、弁護士さんも入らずに」「交わした書類もない」などと話し、円満離婚であることを印象づけた。離婚時に書類を交わさないことはあまり一般的ではない。書類の意義について慰謝料を受け取る側、払う側の2つの側面から北村弁護士に解説してもらった。

 受け取る側からすると、慰謝料や養育費を幾ら払ってもらうのかを約束したのなら「必ず書類を交わすべき」と北村弁護士。しかし、気軽に「お金をいらない」と言った場合なら書類は交わさないほうがいいという。後になって気が変わり、「払ってもらおう」と思った場合、書類を交わしていなければ確定的な合意と認められず、請求できる余地があるからだ。また、慰謝料や財産分与を「放棄する」との書類を作ったら合意が確定して後に請求できなくなるため、この点は留意することが肝要だ。

 払う側になると考え方は反対になる。例えば夫側に明白な離婚原因があるのに「お金を払わなくていい」と合意に達したのであれば夫側はそれを明記した書類を作るべきとなる。作ったことによってその合意は確定的と評価される可能性が高い。

 小倉は結婚生活の反省点を聞かれ、「子ども一番の生活だった。旦那さん一番にしていれば違ったかもしれない。そこは本当に反省します」と話した。子どもの誕生によって夫婦仲が良くなることはもちろんあり、また何らかの悪影響があることも決して珍しいことではない。小倉があげた反省について北村弁護士は「私たちからすると新鮮」と述べた。

 小倉と似たようなケースで妻側が弁護士事務所に離婚相談に訪れた場合、妻側が一方的に夫が悪いと責め立てることが通例であり、子育てを最優先し過ぎたことを反省する言葉を聞くことはないという。北村弁護士は「そういう意味で新鮮」「いかにも日本人的」「人がいい」と小倉の人柄についても述べた。

 一方で、今後のイメージ作りを考えた上での発言であった可能性も捨てきれない。いずれにせよ、シングルマザーとして生きていくことを決断した小倉にはこれまで以上に注目が集まりそうだ。

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 北村晴男(きたむら・はるお) 弁護士。長野県出身。日本テレビ系「行列のできる法律相談所」にレギュラー出演。趣味はゴルフ、野球。月2回スポーツなど幅広いテーマでメールマガジン「言いすぎか!!弁護士北村晴男 本音を語る(まぐまぐ)」を配信中。

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