堂本光一主演舞台、通算1500回 ジャニー社長“森光子さん超え”に期待
KinKi Kids・堂本光一(38)の主演ミュージカル「Endless SHOCK」が31日、東京・帝国劇場で千秋楽を迎え、同時に通算1500回上演を達成した。故・森光子さんが「放浪記」で達成した同一演目単独主演2017回に次ぐ、歴代2位の記録を更新した光一は「まだまだできる」と宣言。祝福に駆けつけた少年隊の東山紀之(50)はギネス申請、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長(85)は1位奪取に期待を寄せた。
節目の公演も普段通り、全身全霊を傾けた。17年間、光一の情熱に変化はない。
2000年の初演を、当時帝劇史上最年少座長の21歳で迎えた。同所で初めて取り入れたフライングをはじめ、歌、演技、ダンス、殺陣、階段落ち…。華やかさと緊迫感あふれるパフォーマンスで感動させてきた。この日、特別カーテンコールで仲間や先輩・東山らに祝福された光一は「1500回という気持ちでやってはないですが、『おめでとう』と言ってくれるのは心からうれしい」と喜びを分かち合った。
体を酷使しながら迎えた記念日だった。酸素カプセルや水風呂などで体をケアしながら舞台を重ねた。今年は東山から受け取った筋トレ器具を使って、腕回りを6センチ太くする肉体改造を行い、2カ月78公演を完走。稽古始めから体重は5キロ減ったが、終演時点では「普段より3キロ重い。今年は元気でした」と効果を実感。高みを目指す38歳は「まだまだできる」と胸を張った。
迫真の演技は、満員御礼の連続で通算動員270万人を誇る。斬った敵の数は通算6万人、名物「階段落ち」は3万492段(高さ6708メートル)に到達した。後輩の継続力に脱帽した東山は、金の着到板を贈呈すると「寒気がする数字。ギネスをつくって」と上演回数と階段落ちでの世界記録に期待。ジャニー社長も「奇跡が起こった。1500回は大変な数字。ぜひ続けて欲しい。森さんの記録を抜くぐらい?もちろん」と待ち望んだ。
森さんは「放浪記」上演1500回を約38年かけて79歳で達成。16年5カ月の38歳でクリアした光一は「同列に並べるのは絶対できないが、作品を愛して下さった方。天国で感じていただけてたら」と思いを明かした。目標となる“金字塔”へ向け、作品にかかわる全ての人への感謝を胸に「恩返しができるよう、やれる限りはやらせていただきたい」と誓っていた。
また、製作サイドによると、光一のために、「SHOCK」とは違う新作舞台が検討された過去があった。「5年ほど前から(人気ゲーム)ファイナルファンタジーのような世界観で夢を与えられるものはなんだろうと考えたが、『ジャニーさんの作品を超えるものを作れない』となった」と判断して頓挫したという。
「SHOCK」を続ける上で支えとなっている言葉もある。初演時は通し稽古も思うように進まない状況だったが、「(共演の)東山さんが『もうスタッフを信用して、俺らは俺らのことをやろうな。よし、行くぞ』と。今でも大事にしている言葉」。大先輩からの“金言”を胸に座長を全うしている。