谷村新司 6月に中国・上海公演 「国境は関係ないと感じていただける時間に」
シンガー・ソングライターの谷村新司(68)が8日、都内で会見し、6月1日に中国・上海大劇院で「中日国交正常化45周年記念コンサート」を開催すると発表した。
谷村は国交正常化40周年の2012年に、中国・北京で同様の記念コンサートを開催する予定だったが、尖閣諸島の問題で日中関係が悪化。中国内での反日感情の高まりを懸念し、開催を延期していた。今回は同45周年となり、5年越しでの開催となる。
谷村は「僕は反日感情が渦巻く中で、上海や南京でコンサートをやったことがある。歌を聴く。歌を一緒に歌う。どんな状況であれ、その瞬間はみんな一つになれる。歌っている時は、国境は関係ないと感じていただけるステキな時間にしたい」と、開催への思いを語った。
開催当日の6月1日は、中国では子供の日にあたる。そのため「何か子供たちと一緒にできることを考えている」という。またコンサートは上海だけでなく、今秋に北京での開催に向けても準備を進めているという。
谷村は中国と縁が深い。アリス時代の81年、日本のロック系アーティストとして初めて、中国公演を開催した。それをきっかけに中国へと目を向け、50代の頃に5年間、上海音楽学院で教授を務めた。今回の上海での公演では「教え子と再会するのが楽しみ」と、その交流も心待ちにしている。