月丘夢路さん死去 元宝塚娘役スター、95歳肺炎で
元宝塚歌劇団のスターで、石原裕次郎さん主演の映画「夜の牙」(1958年)などに出演した女優の月丘夢路(つきおか・ゆめじ、本名井上明子=いのうえ・あきこ)さんが3日午後1時50分、肺炎のため都内の病院で死去していたことが8日、分かった。95歳。7日に近親者のみで葬儀・告別式を済ませており、夏ごろにお別れの会を開く。
関係者によると、今年2月ごろに肺炎を発症し、都内の病院に入院。徐々に衰弱してゆき、今月3日、娘の料理研究家・井上絵美氏にみとられ、静かに息を引き取ったという。
月丘さんは1921年、広島県生まれ。37年に宝塚音楽歌劇学校に入学。同期に越路吹雪さん、乙羽信子さん(いずれも故人)らがいる。娘役スターとなり、在籍中に映画「新雪」(42年)に出演し、美人女優として人気を博した。
退団後は映画女優として活躍。原爆投下前後の広島を描いた「ひろしま」(53年)など100本以上の作品に出演した。57年には「嵐を呼ぶ男」(57年)や「夜の牙」などを手がけた故井上梅次監督と結婚。おしどり夫婦として知られた。
12年にテレビ朝日系「徹子の部屋」に出演したのが最後の仕事となった。