宝塚雪組新人公演 4度目主演の永久輝せあ、難役見事に演じ上げる
宝塚歌劇団雪組新人公演「幕末太陽傳」が9日、兵庫・宝塚大劇場で行われ、永久輝(とわき)せあが4度目の主演を務めた。本公演はトップスターコンビの早霧(さぎり)せいなと咲妃(さきひ)みゆの退団公演。古典落語をモチーフにした作品で、主人公はいわゆるタカラヅカの男役の格好良さとは対極で、若手が演じるには難しい役。永久輝も「自分が引っ張る役ではなく、回りに影響される役」とその難しさに向き合い、見事に演じ上げた。
「早霧さんの役をさせて頂くのは5回目」と永久輝。「ずっと早霧さんを見て、勉強させていただきました」と感慨深そうな様子を見せた。早霧は芝居巧者として知られ。永久輝も「お祭りの場面で、最後に雪が降って来るんですが、そのときは本当に寒さを感じた」と、芝居に入り込んだことを明かした。
また本公演では3番手スターの彩風咲奈(あやかぜ・さきな)が病気のため、初日から4日間6公演を永久輝が代役を務めた。「大変でしたが、いろんな視点からお芝居を見ることができたのがよかった」と苦労を押し隠し、笑顔を見せた。
また初のヒロインを射止めた野々花(ののか)ひまりは「咲妃さんからは“相手の空気を感じてお芝居して”とアドバイスをいただいた。舞台は緊張しましたが、永久輝さんの顔を見てホッとしました」と落ち着いた芝居を披露していた。