宮崎駿監督、ついに公式に引退撤回 新作に向けスタッフ募集開始
2013年に公開されたアニメ映画「風立ちぬ」で長編作品から引退していた宮崎駿監督(76)が19日、正式に引退を撤回したことが分かった。スタジオジブリがホームページで「宮崎駿 新作長編アニメーション映画制作のためのスタッフ(新人)募集」を開始し、「『引退撤回』を決断し、長編アニメーション映画の制作を決めました」と公表した。
宮崎監督は昨年7月の時点で、ジブリの鈴木敏夫プロデューサー(68)に新作の企画書を見せていた。同年11月にNHKで放送された密着番組「終わらない人」で企画の存在は明かされていた。同年末には絵コンテを仕上げており、今年2月の米アカデミー賞授賞式に出席した鈴木プロデューサーが、現地で行われたイベントで「今も一生懸命、東京で作っています。内容はすごく面白かった」とコメントしていた。
長編引退後、宮崎監督は、館主を務める東京・三鷹の森ジブリ美術館の企画展示を毎年手掛け、同館用の短編アニメ「毛虫のボロ」を初めてCGを使って制作していた。ホームページでは「苦手なCG技術にも野心的に向き合い、ついに完成させました」と報告された。
この4年の間に「昔からの大切な仲間を何人も亡くし、自分自身の終焉に関してより深く考える日々が続いて」いたという。募集コメントは「年齢的には、今度こそ、本当に最後の監督作品になるでしょう。この映画制作完遂のために、若い力を貸して下さい。期間は3年間です」と締めくくられている。