北斗の拳舞台、ケンシロウもラオウも出ない理由
1983年から88年まで「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載され、今も根強い人気を誇る漫画「北斗の拳」(原作・武論尊、作画・原哲夫)が初めて舞台化されることが5日、発表された。しかし、舞台化といっても、主人公のケンシロウや、最大の強敵(とも)であるラオウは登場せず、その名も「北斗の拳-世紀末ザコ伝説-」。漫画やアニメでは秘孔をつかれてすぐに倒されてしまうザコキャラクターが文字通り、メーン出演を占める予定だ。
なぜザコキャラにスポットが当てられたのか。広報担当者は「来年が作品の35周年に当たるということで、ザコと35周年がかかっています」という語呂合わせ的な要素があることを明かした。
その上で、ストーリーとしては、公式ウェブサイトに「名前がでる事がなかった漢(おとこ)たちにも生活があり人生があり、その壮絶なまでの“死に様”があった」と紹介されており、その生き様が現代を象徴するとして、描かれることになったという。
ケンシロウとラオウという2大キャラクターは登場しないが、主要キャラクターのうち、何人かは舞台に登場するという。どのキャラクターを誰が演じるかは、7月以降に順次発表される予定だ。
現在発表されているキャストは五十音順で磯貝龍虎、河合龍之介、寿里、花園直道、林野健志、水希蒼(A応P)。声の出演として、アニメでおなじみだった声優の千葉繁も起用された。オープニングライブではテーマ曲の「愛をとりもどせ」をクリスタルキングwith A応Pが演奏する。
上演されるのは9月6日~10日、東京・文京区内のシアターGロッソ。脚本を「SUGARBOY」主宰の川尻恵太氏、演出を「KPR/開幕ペナントレース」主宰の村井雄氏が担当する。(C)武論尊・原哲夫/NSP 1983