お笑いコンビ・インパルスの堤下敦（３９）が１４日未明、都内の道路で車の運転席に意識もうろうとした状態でいるところを発見され、警視庁調布警察署から事情聴取を受けたことがわかった。堤下は同日、所属の吉本興業東京本部で会見。自らの判断で睡眠導入剤を服用後に運転したと経緯を説明し謝罪した。事務所からの処分などは予定されていない。

　関係者によると、堤下は１４日午前２時２５分ごろ、東京都狛江市の世田谷通りで車線中央に車を寄せて止まっていたところを、タクシー運転手に発見された。ハンドルにもたれかかるようにして座っており、意識がもうろうとしていたという。病院に救急搬送され、体調回復後、調布署で事情聴取を受けた。

　会見に黒いスーツで登場した堤下は「世間の方を騒がせてしまい、申し訳ございませんでした」と謝罪。約１カ月前からアレルギー性じんましんに悩まされており、１３日深夜に銭湯に行った際、医師に処方された睡眠導入剤と抗アレルギー剤を計４錠飲んだ直後に運転し、意識を失ったとした。

　医師からは、眠気が起こるため、運転前に飲まないよう指示されたというが、「自分でネットで調べて、すぐ作用しないと判断した。銭湯から家までは１０分ぐらいなので大丈夫だと思った」と説明。その上で「曲がるはずの角を曲がり忘れて、Ｕターンしなきゃいけないと思っているところまでしか記憶がなく、次の記憶は警察官の方が車の窓をたたいているところ」とした。

　一歩間違えば惨事だった。防犯カメラには、のろのろ走る堤下運転とみられる車の左側から、小走りの警察官が「止まって！」と繰り返す映像が残されていた。昨年１２月にＮＯＮ　ＳＴＹＬＥ・井上裕介（３７）がひき逃げ、５月にはガリガリガリクソン（３１）が飲酒運転と吉本芸人に車でのトラブルが続く中、騒動を招いた堤下は「自分の判断で睡眠薬を飲んでしまったのがすべての原因。認識が甘かった」と意気消沈。

　意識不明状態で約２キロを走行したものの、人身、物損事故を起こしていないことには「反省はたくさんしているんですが対人、対物といった、僕以外のものを傷つけなかったのは不幸中の幸いだと思う」と話した。現状は刑事罰の対象になる可能性は低いとし、今後の仕事は変更なく続ける予定という。