藤井四段【一問一答(上)】「連勝できたのは幸運だった」
デビュー以来連勝を続ける中学3年生の最年少棋士、藤井聡太四段(14)が21日、大阪市・関西将棋会館での王将戦一次予選で澤田真吾六段(25)と対局し、歴代1位タイの28連勝を果たした。
以下は、藤井四段と師匠・杉本昌隆七段の会見一問一答。
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-28連勝で、歴代タイ記録になったことについての感想を。
「本当にここまで連勝できるとは思わなかったことなので、本当に運が良かったなということ」
-どんな気持ちで対局に臨んだか。
「普段通りと思っていた。相手が澤田六段ということで、内容のいい将棋をと、気を引き締めて臨んだ」
-28局を振り返り、印象に残った対局や苦しかった対局は。
「苦しかった対局は数多くあって、大橋(貴洸)四段との新人王戦、小林(裕士)七段との王将戦、澤田六段との棋王戦など、はっきり形勢を悪くしてしまったというか、悪い対局もあったので、ここまで連勝できたのは幸運だった」
-デビュー戦で戦った加藤一二三・九段が昨日で引退となった。感じることは。
「加藤先生とはデビュー戦で対局して、多くのことを学ばせていただきましたし、迫力のある対局者がいないと思うと、一抹のさみしさがある」
-26日の竜王戦は新記録をかけて、ということになる。意気込みを
「竜王戦トーナメントでやはり大きな舞台。相手も強敵ですのでしっかり対局したい」
-地元の期待も大きい中での28連勝。地元へメッセージを。
「地元の方にもたくさん応援していただいていることでモチベーションになる。ありがたい。今日は期待に応えられてよかった」
-次戦に向けて意気込みを。
「記録は意識せず、普段通りの戦法で臨めたらと思う」
-長い棋士人生が待っている。今後どんな棋士として活躍したいか。
「本当に今回は28連勝という結果を残すことができたが、まだまだ実力が足りないというのがあるので、そういったことを直して精進したい」
-目標にしている棋士は?
「谷川(浩司九段)先生の高速の寄せや、羽生(善治三冠)先生の中盤の独特の差し回しなど、自分の見習うべき点が多いと言える。そういった谷川先生の長所を吸収していけたら」
-ここまでたどりついたことに対して、杉本(昌隆七段)師匠の教えはどのようなものだったか。
「師匠には技術的なものだけでなく、本当に将棋、対局に臨む上でのことなど、たくさんのことを教えていただいた」