小林麻央さん ブログ更新352回 等身大の姿公開に感謝と励まし殺到
乳がんを公表し、闘病を続けていたフリーアナウンサーの小林麻央さんが22日夜に都内の自宅で亡くなったことが23日、分かった。
22日夜に34歳の若さで死去した小林麻央さんは、昨年6月に乳がんを公表後、9月からは新たに公式ブログを開設した。苦しみと闘いながらも、自らの写真も含め、周囲も驚くほど詳細に闘病の様子を記述し続けた。
死と隣り合わせの苦しみと恐怖の中、麻央さんは強く、優しくあり続けた。9カ月半でブログを更新した回数は、実に352回。「同じ病に苦しんでいる人の役に少しでも立てれば」と、見知らぬ患者に対しても深い愛情を振りまいてきた。
開設2日目には、抗がん剤の影響で頭髪が抜けたため、かつらをかぶった写真を公開した。その後もがん発覚時から現在に至るまでの心境や治療、投薬の内容まで報告。その姿に多くのがん患者は勇気を与えられ、コメント欄には感謝と励ましの声が殺到した。
等身大の自分をさらしながら、必死に前を向いた麻央さんだったが、病魔は残酷に体をむしばんだ。9月にはがんが肺やリンパ節に転移していることを明かし、1月には胸の皮膚、5月には顎に転移したこともつづった。
今月16日には長男・勸玄くんが、7月3日に歌舞伎座で初日を迎える「七月大歌舞伎」で、史上最年少の宙乗りを行うことを紹介。観劇することを生きる希望としてきたが、望みはかなわなかった。
そして最後の更新は、旅立つ2日前の今月20日。「オレンジジュース」の題で、母親が搾ってくれたジュースと、鼻にチューブを入れながらも笑みを浮かべた自身の写真を掲載。「皆様にも、今日笑顔になれることがありますように」と、最後まで周囲を思いやる言葉を紡いだ。