海老蔵、涙 麻央さん最期の言葉「愛してる」 家族、姉にみとられ…34歳で旅立つ

 乳がんを公表し、闘病を続けていたフリーアナウンサーの小林麻央さんが22日夜に都内の自宅で亡くなったことが23日、分かった。34歳。夫の歌舞伎俳優・市川海老蔵(39)が同日、東京・渋谷のシアターコクーンで会見を開き「妻・麻央が旅立ちました」と涙で報告した。2人の子供や姉の小林麻耶(37)ら家族にみとられた麻央さんは、息を引き取る間際に海老蔵に「愛してる」と伝えたという。海老蔵は「教わったこと、今後も教わり続けるのは愛なんだと思います」と涙ながらに語った。葬儀は家族葬として営まれる。

 最愛の夫に伝えた最期の言葉は「愛してる」だった。乳がんが発覚してから2年8カ月、懸命に病と闘い続けてきた麻央さんが世を去った。

 この日午前に妻の死が公になると、海老蔵は自主公演「ABKAI『石川五右衛門 外伝』」(25日まで)の昼夜2公演の間に急きょ会見。集まった約400人の報道陣に「昨日(22日)夜に妻・麻央が旅立ちました」と静かに報告した。

 22日は昼公演のみだったが、その後、撮影や稽古をこなす間に麻央さんの母から容体急変の連絡があった。急いで帰宅した後は、ただ見つめるしかなかった。そのときに奇跡が起こった。会話もままならなかった麻央さんが「愛してる」と語りかけ、息を引き取ったという。海老蔵は「愛されてたのはよく分かってたんですが、最後の最後まで愛していてくれた…」と涙ながらに話した。

 2人の出会いは08年12月。麻央さんがキャスターを務めていた日本テレビ系「NEWS ZERO」の企画で海老蔵を取材したのがきっかけだった。その後交際が始まり、10年3月3日に結婚、同7月に披露宴を行った。

 海老蔵は「来世も再来世も一緒にいよう」とプロポーズしたが、この日も「そのつもりです」と断言。早すぎる別れに「役者として成長していく過程をずっと見守ってもらいたかった」とかなわぬ思いも口をついた。

 2人は長女・麗禾(れいか)ちゃん(5)、長男・勸玄(かんげん)君(4)と子宝に恵まれた。2人も臨終には立ち会ったが、麗禾ちゃんは麻央さんのそばを離れようとせず、勸玄君も麻央さんの遺体の顔を触ったり足をさすったりしているという。海老蔵は「(麻央さんは)心残りだと思います。心配で心配でしょうがないんじゃないでしょうか」と責任を感じていた。

 海老蔵は昨年6月に会見し、麻央さんの病状を公表。「途方に暮れた」と心境を明かしたが、その後は妻を献身的に支えた。昨年は1カ月の休暇を取って看病したこともあった。今年5月に麻央さんは、あごへの転移を明かしたが、この時には薬を細かく砕いたり、お手製の野菜スープを作るなどした。結婚直後の10年11月に暴行事件に巻き込まれるなど、やんちゃだった自身を「変えてくれた」妻には感謝しかない。

 麻央さんは、同じ病に苦しむ人の救いになれるようにと昨年9月にブログを開始。自分よりも他の人を思う優しさに、海老蔵は「何か人ではないようなすごい人」と神々しさすら感じていた。

 「(彼女から)総合的に教わったこと、今後も教わり続けるのは愛なんだと思います」。麻央さんへの思いを胸に秘め、海老蔵は2回の舞台をこなした。会見はステージのすぐ下で行った。「昨日のきょうなんで、(近くで)聞いてると思う」。夫婦としての時間は7年3カ月だったが、濃密でかけがえのないものだった。麻央さんの大きな愛を永遠に忘れることはない。

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