三島由紀夫に“ご指名”された…江波杏子が告白
女優の江波杏子(74)が24日放送のTBS系「サワコの朝」で、昭和の文豪・三島由紀夫に“ご指名”されたエピソードを打ち明けた。
大映の新人時代、江波は三島が主演した映画「からっ風野郎」(1960年)にキャバレーの女給役で他の新人女優たちと出演。
当時、新進気鋭だった後の巨匠・増村保造監督に「三島さん、あの娘らの中で膝の上に乗せるのはどれにします?」と聞かれた三島は「あの娘がいい」と、「あたしを指さしてくださったんですよ」という。
「ま、乗ったんですけど。乗って、ライティングとかそういう時間がありますね。その間になんかちらっとお話ししたら、なんか、面白がっていただいて、そんな親しくなんかさせていただいたわけじゃないけど、ま、面白がってもらって、色んなとこにお供させていただいたって感じですね。その当時は何だか分かんないけど。お宅にもうかがったり」と、これをきっかけに江波と三島の交遊関係が始まった。
江波は「一つだけねえ、三島さんが夜、いつも瑤子さんと、奥さまと一緒なの。すごい華やかな、チャールストンみたいなカッコしてらっしゃるのよ、奥さまがね。三島さんがマントをね、カーッと(着て)、銀座をね、スーッと歩く」と、仰天の銀ブラ体験を回想。
三島は江波に「みんな見てる?見てる?」と聞き、江波が「見てますよ~」と答えると、三島は「見てる?見てる?」と、「サーッと」マントをひるがえしたという、三島の稚気あふれるエピソードを明かした。
江波は「そういう(芸術家の)方々から色んなことを教わりましたよ。映画の見方とか、本の読み方であるとか、音楽の聴き方であるとか。その人たちのやってることを見て覚えた。本当にすごかった、面白かった」と、往事を笑顔で振り返っていた。