尾上松也、若き歌丸役に挑戦 円楽は珍助言「かみ倒せ」
歌舞伎俳優・尾上松也(32)が、日本テレビ系「笑点」などで親しまれた落語家・桂歌丸(80)役を演じることが28日までに分かった。BS日テレの笑点ドラマスペシャル「桂歌丸(仮題)」(今秋放送予定)に主演する。松也はこのほど、都内で歌丸と初対面を果たした後に会見し、「同じ伝統芸能の一員として見習うべきことが多々あります」とレジェンドに敬意を示した。
落語を題材にした歌舞伎の演目もあることから、松也は「共に支え合う芸能」と考えていたという。歌丸が江戸時代の人々のしぐさをまねるために歌舞伎を数多く見ていたと聞き「歌舞伎をやっていることが役に生かせれば」と気合を込めた。
初対面では脚本にあるエピソードについて質問。「若いころはそれなりにギスギスしていた時期もあったし、(立川)談志さんへの複雑な思いもあったようです。ご本人から直接お話しいただいたのは大きいですね」と感謝した。歌丸からは演技について注文は無かったが、偶然同じ会場にいた「笑点」メンバーの三遊亭円楽(67)からは「とにかくかみ倒せ」とアドバイスされたことを明かし、笑いを誘った。
松也が演じるのは15歳から29歳頃までの歌丸。冨士子夫人との愛や、五代目古今亭今輔と桂米丸という2人の師匠とのきずなを中心に、「笑点」がスタートするまでを描く。