引退の嗣永桃子が告白 恩人は加藤浩次「頭が上がりません」

 6月30日をもって芸能界を引退する「ももち」こと嗣永桃子(25)が同日、東京・江東区内の野外特設会場でラストライブ「ありがとう おとももち」を開催し、約8000人のファンに手を振った。ちょうど15年前の6月30日にハロー!プロジェクトキッズオーディションに合格してからアイドルひと筋の嗣永だが、芸能生活の恩人にプロデューサーのつんく♂ともう1人、意外な人物の名を挙げた。

 15年間で一番の思い出を聞かれたももちは、「そんなの決められないですよぉぅ」といつも通りのブリッ子ぶり。しかし、その後に本気の答えを用意していた。

 「私のアイドル人生の中で分岐点になったなと思うのは、加藤浩次さんに蹴られ、粉まみれにされ、スタジオから引きずり降ろされるという、あの一連の流れがあったから、本当に今まで私、嗣永桃子を知らなかった人にも町を歩けば『ももちだ』と言ってもらえるようになった」

 ももちが言う「一連の流れ」とは19歳の時にBerryz工房の一員として出演したフジテレビ系「めちゃ×2イケてるッ!」の「AKB48以外だらけの大運動会」という企画だった。得意の「許してにゃん」や、「痛いの痛いの加藤さんに飛んでけ~」というブリッ子キャラを前面に押し出し、狂犬キャラの加藤からキックを見舞われ、スタジオから引きずり出され、バラエティーではおなじみの粉だらけにされるという“おいしい”展開を引き出してもらった。

 これを契機にアイドルファン以外にも嗣永の知名度は一気に向上。バラエティーで活躍する礎になった。「つんく♂さんと加藤浩次さんには頭が上がりません」と感謝しきりだった。

 この日のコンサートはアイドル生活15周年を凝縮した内容となった。つんく♂からプレゼントされた曲「ももち!ずっとおとももち」を、プレイング・マネジャーとして愛情を注いだカントリー・ガールズと歌った。地割れのような「ももち」コールで突入したアンコールでセレモニーに突入。幸せになって、と将来を心配してくれたファンには「私は見ての通りビジュアルもいいし、愛嬌もあるし、それでもって運まで持ってるから大丈夫です。皆さんの方が幸せになってください。15年間、たくさんの愛を本当にどうもありがとうございました」と感謝した。

 最後は、ファンの愛を受信するアンテナに見立てた右手の小指をそっと折ってアイドル活動終了を表現。静かに舞台下へ姿を消した。

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