加藤一二三九段、藤井四段は「すでに本物」
公式戦歴代最多記録となる29連勝を、デビュー以来無敗で達成した藤井聡太四段(14)が2日、東京・将棋会館で行われた、竜王戦決勝トーナメント2回戦で、佐々木勇気五段(22)と対局。佐々木五段に敗れて公式戦初黒星を喫し、連勝は29で止まった。
加藤一二三・九段らは次のようなコメントを出した。
師匠・杉本昌隆七段「竜王戦本戦という大舞台を経験し、ここまで将棋界を盛り上げてくれたことに関し、師匠として、一人の棋士として「ありがとう」と言いたい気持ちです。連勝は止まりましたが、14歳の藤井四段はここからが本番。今までどおりの将棋好きの少年の気持ちを忘れずに。一喜一憂せず、次の記録に向かって精進してください」
日本将棋連盟会長の佐藤康光九段「ここまで将棋界の枠を超えた注目が集まる中、14歳という若さで夢を与え続けてくれたことに感謝します。彼の棋士人生はまだ第一歩を踏み出したばかり。とてつもなく強くなってほしいと思います」
母・藤井裕子さん「勝負なので負けは仕方のないことだと思います。経験を糧にしてこれからも『強くなる』という目標に向かって進んでいってほしいです」
加藤一二三・九段「藤井聡太四段の実力は中学生にしてすでに本物です。14歳にして常に沈着冷静、強い精神力を備えてはいますが、プレッシャーも無意識下には感じていたはずです。ここで一度気分を仕切り直してもらい、真っ白な気持ちになっていただきたい。長い棋士人生はいま、ここに始まったばかりです」