藤井四段 14歳最後の公式戦を白星 怒濤の1年「成長できた。次の1年も強くなりたい」
昨年12月のデビュー以降無敗で「29」連勝を達成し、連勝記録を更新した中学3年生の最年少棋士・藤井聡太四段(14)が11日、関西将棋会館で加古川青流戦の対局に臨み、都成竜馬四段(27)を破った。14歳で迎える最後の公式戦を白星で飾った藤井四段は「結果として勝てたのは嬉しかった」と頬を緩ませた。加古川青流戦ではベスト8入りとなった。
藤井四段は19日に、15歳の誕生日を迎えるため、この日が14歳最後の公式戦となった。1年前は、奨励会の三段リーグの真っ最中。社会現象にまでなった怒濤の1年を「本当に周りの環境含めて変わった部分が大きかった。成長できた1年だったと思う」と噛みしめるように振り返った。
都成四段とは、公式戦でこれまで2度対局している。「3局目を意識せずに自然体でと思っていました」と話す藤井四段は、先手の都成四段が中飛車の形に組むと、居飛車で対抗。中盤では、解説陣などから、都成四段がやや優勢との声も聞こえた。しかし双方が持ち時間を使い切り、1分将棋での激しい攻防となると、藤井四段が得意の終盤でジワジワと差を広げ、130手までで都成四段が投了した。
14歳の公式戦対局を締めくくったこの日は「次の1年も強くなれるように頑張りたい」と宣言。再び連勝街道を走り始めた天才中学生がさらなる高みをめざす。