上西小百合議員「共謀罪第1号になりたくない」殺害予告の被害届け出さず
自身のツイッター投稿がJ1・浦和レッズのサポーターらの反発を招いて大炎上し、議員事務所に殺害予告ともとれるファクスやコメントが届いていた衆院議員の上西小百合氏(34)が19日、東京の衆議院議員第一会館で会見を行った。上西議員はこの日、警視庁麹町署に出向き、殺害予告について相談。また、17日には自身の事務所に複数人から脅迫電話があり、警察には「共謀罪に当たる」と指摘されたことも明かした。
被害届は出さなかったものの、「罪名を威力業務妨害にするか脅迫にするか、署の方と相談しながら進めていこうと思っています」とした上西氏。「非常に過激な誹謗(ひぼう)中傷、脅迫めいた言葉が並んだ。スポーツの世界でこうした言葉が並ぶのは許しがたい」と、殺害予告を厳しく非難した。
問題となったツイートについては、「親善試合は遊びなのかな」という一文はあくまで素人としてサッカーの試合に対する感想だったと主張。その後の「サッカーの応援しているだけのくせに、なんかやった気になってるのムカつく。他人に自分の人生乗っけてんじゃねえよ」という文言も「一部の過激なサポーターに対しての抗議のコメント」と釈明した上で、「結果的に私のツイートが、警察が関与する状況を生み出してしまったのであれば、今後はあまり踏み込まないようにしなければいけないと思っております」と語った。だが、「ムカつく」などの言葉を使ったことについては「ツイートの口の悪さは今に始まったことではないので、あんなもんかなと」とうそぶいた。
日頃の奔放な言動から、今年1月には事務所に刃物の入った封筒が届いた。「それはさすがの私でも怖い。だから(今回の)『殺すぞ』とか『刺すぞ』とか『さらうぞ』という言葉は、身近に感じました」と上西氏。17日には、浦和サポーターとみられる複数人から襲撃予告の電話もあったという。
関係者によれば、警察に「共謀罪にあたる」と指摘されたそう。同罪を新設した「改正組織犯罪処罰法」は今月11日に施行されたばかりで、もし今回の事案が適用されれば「共謀罪第1号」となっていた可能性も。だが、上西氏は「私は国会で共謀罪に反対していたので、第1号にはなりたくなかった」と、あえて事件化しなかったと強調していた。