ミス連発でフジ社長「返す言葉ない」 危機意識の徹底を誓う
フジテレビが28日、都内で定例社長会見を開いた。朝の情報番組「とくダネ!」の27日放送分で、一般男性のインタビューを誤って医師法違反の容疑者として放送してしまうなどミスが続いていることについて、根本的に問題点があるのではないかと指摘を受けた宮内正喜社長は「根本的に悪いのではと言われると返す言葉がない」と回答した。
フジテレビでは、今回の「とくダネ!」の件以外にも、5月に人気番組の「ワイドナショー」が映画監督の宮崎駿氏の発言として紹介した引退宣言集が実はネットユーザーの創作したものだった騒動や、「ノンストップ!」が氷菓「ガリガリ君」の実在しない新味のコラージュ画像を紹介してしまうなどといったミスが続出。今月7日の定例社長会見で、宮内社長が「情報の真偽であるとか、数字の精査は今一つ慎重にやってもらいたいと現場に指示をした」と説明していた。
今後について、社長は「意識改革を、(従来の意識が)間違っているのであればしていく。しつこく、しつこく各現場でやっていくにつきると思います」と語った。「ネットの情報を裏どりもせずオンエアで使うことも、基本の基本をきちんと現場の末端まで徹底させるのが一番最初の仕事ではないかなと思っています」と説明した。
対策として報道・情報制作担当の岸本一朗専務が、すでに危機管理専門の担当者を配置し、全番組をチェックする体制を稼働させ始めたと説明。具体的には台本だけではなく、完成した映像でのチェックも行うことや、報道の場合チェックを十分に行える時間設定をするなどの点を挙げた。