藤井四段負けた 中学生タイトル夢散 最年少獲得記録の可能性は残るも…

対局後、うつむく藤井聡太四段=関西将棋会館
 棋王戦本戦トーナメントで豊島将之八段に敗れ、対局を振り返る藤井聡太四段
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 29連勝を達成した中学3年生の最年少プロ棋士・藤井聡太四段(15)が24日、大阪・関西将棋会館で行われた棋王戦本戦で、豊島将之(27)八段に87手で敗れた。この敗退により、2017年度中にタイトル獲得する可能性がなくなり、史上初の中学生タイトルホルダーの夢は消えた。通算成績は38勝4敗に。藤井四段は「まだまだタイトルには実力不足。一歩一歩強くなっていきたい」と淡々と語った。

 前人未到の記録を次々と打ち立てた藤井四段も、中学生でのタイトル獲得はかなわなかった。

 八大タイトル戦のうち、本年度中にタイトル獲得の可能性があった竜王戦、王将戦はすでに敗退している。叡王戦は勝ち進んでいるが、もし獲得したとしても、時期的に中学校卒業後の来年度となるため、棋王戦の敗退で、中学生でタイトルを獲る可能性は消えた。

 だが、タイトル獲得の最年少記録は、屋敷伸之九段(45)が棋聖を獲得した18歳6カ月で、最年少獲得記録の更新の可能性はまだ残されている。

 今期の勝率では独走状態を続けるが、A級棋士の壁は高かった。対局した豊島八段は、順位戦で最上位のA級に、羽生善治三冠(46)、渡辺明竜王(33)らとともに在籍するトップ棋士。藤井四段は公式戦で初めてA級棋士と対局した。

 藤井四段の先手で始まった対局は、59手で同一局面が4回現れる千日手が成立。昼食後に先後を入れ替えて指し直し局が行われた。

 得意とする角換わりの戦型だったが、藤井四段は差を広げられ「読みの深さ、実力の差というか、A級の壁を改めて感じました」と振り返った。

 この日は藤井四段の夏休み最後の公式戦。将棋に打ち込んだ夏を「トップの先生に教わることができて、トップの強さと自分の実力不足を痛感した」と総括。「(この夏の)経験を生かしていきたい。まずは将棋が強くなることが一番だと思っています」と話した。

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