歌舞伎俳優・片岡愛之助（４５）が２６日、京都市内でＢＳジャパンの主演時代劇「運の矢」（１０月３日、後８・００）の撮影を行った。

　デイリースポーツなどの取材に応じた愛之助は、時代劇放送が、特に地上波で減っている昨今を「僕は時代劇はすごく大事だと思ってまして、歌舞伎役者としても、時代劇を愛する一ファンとしても残念です」と語った。

　愛之助は「地上波ですと、どうしても数字（視聴率）を見られるので大変だとは思いますが、日本の古き良き忠義の心とか、きっと最近の子供の中には『忠臣蔵』を知らない子もいるのでは。歴史ですし、大事にしていくべきものだと思います」と訴えた。

　自身は、現在は歌舞伎とテレビドラマなどの仕事を「半々くらい」で活動しており「今後も、少しでも多くの方に時代劇の良さを感じていただけるよう、毎年時代劇づくりに携わらせていただければ」と語った。

　今回のドラマ「運の矢」は、池波正太郎原作の１話完結シリーズ「池波正太郎時代劇　光と影」（全１２話）の第１話として放送される。愛之助演じる運に見放された臆病な武士・天野源助が、かつて旅の僧に不運から救ってくれると予言されていた「運命の女」に出会う物語。愛之助は「人間味あふれるヘナチョコ侍なのですが、怯えて腰が引けての殺陣や、痛くて自害に失敗してしまう演技もあり、意外に難しいです」と笑顔で話した。