橋本市議疑惑 業者A氏に送った想定問答全文…代理人が公開
神戸市の橋本健市議(37)が、政務活動費約720万円を使って発行・配布したとしていた政策チラシに架空発注疑惑が浮上した問題で、橋本氏がチラシのデザインを依頼していたと説明していた神戸市の業者A氏の代理人弁護士が26日、橋本氏からA氏に疑惑を否定するよう「想定問答」がメールで送られてきたことを明らかにした。
橋本氏は23日の会見で、政策チラシはA氏にデザインを、別の印刷業者B氏に印刷を依頼し、A氏からまとめて領収証を受け取っていたと釈明していた。
しかし、この日、A氏の代理人弁護士は、報道各社に宛てた書面で、「A氏が橋本市議に頼まれ、2015年頃まで、よく分からないまま印刷業務の実体のない請求書や領収書を渡していた」と説明。今月22日にA氏が正直に話そうと思うと橋本氏に伝えたところ、橋本氏から「大丈夫です。僕が全面的に矢面に立ちます。B氏は絶対に裏切らない人です」などと言われたという。
橋本氏から想定問答を作るので「そのとおりにこたえているだけでいい」と強く説得されたという。
その後、23日に橋本氏からA氏にメールで「想定問答」が届いたとして、代理人弁護士が内容を公表した。
【以下は代理人が公表した、橋本氏からA氏に届いたとする想定問答】
-印刷は本当に受注されてますか?
「はい」
-外注さきは?
「B社です」
-B社とはどのような関係で?
「橋本くんがここでやってくれと」
-Bさんと会ったことはありますか?
「実際はデータを作るのが僕の仕事で、Bさんとのやりとりは橋本くんがやっていました」
-どのくらいの受注ですか?
「みてみないと分かりませんが、年に1~3回かと」
-ポスティングは?
「うちはやっていません」
-お金は?
「橋本くんが現金をもってきていました」
-納品は?
「B社が橋本くんにしていたと思います」
-B社への支払いは?
「橋本くんがやっていました」
-B社からの領収証は?
「探せばあると思いますが…」
-どのくらいの報酬でしたか
「一回で10万円くらいかと」
-Bさんと橋本さんのご関係はご存じでしたか?
「橋本さんが印刷はここを使ってくれと」
-なにか外注を証明するものはありますか
「探さないとわかりません」
-どうして注文がなくなったんですか
「仕事を法人にしか依頼できなくなったというふうにききました」
-なにかおかしいとはおもいませんでしたか?
「とくになにも考えずに、受注して下請けを橋本くんの指定されたところに出したという感じです」「正直もう3年くらい前の話なので正確にはわかりません」
-見積書と領収書の日付が前後している資料があるのですが…
「そんなことはないかと思いますが」
◆(その後、断続的にメール文面が着信)
「支払いは○○さんがやるのが普通ですが、実際は橋本くんが持っていってました、てほうがいいと思いませんか?」
「差額を持っていってました」
「領収書は?」「と聞かれるときは、あったと思います」「って答えてください。探さないとわかりませんが。みたいな」
「ちなみに、B社さんは、納品書の類は3年保管ということですので、それ以上過去には遡れませんと答えられるとおもいます」