前原民進いきなりドタバタ 「不倫疑惑報じられる」山尾幹事長案を撤回、陳謝
民進党の前原誠司代表(55)は5日、幹事長に内定した山尾志桜里元政調会長(43)の起用案を撤回し、大島敦元総務副大臣(60)を任命した。党本部で開かれた両院議員総会で執行部人事案を提案し、承認された。衆院当選2回の山尾氏の登用に異論が出て、代表代行を含めた要職ポストへの抜てきを見送った。前原氏は「人事のことでご心配をお掛けしていることに、おわびを申し上げたい」と混乱を認めて陳謝した。内定した主要人事の変更は異例。前原氏の指導力に早速、疑問符が付いたといえる。
代表代行は、前原氏と代表選を戦った枝野幸男元官房長官(53)が就任。関係者によると、前原氏は「選挙の顔」になるとして山尾氏に幹事長就任を求め、内諾を得た。その後、党内から「経験不足」との異論が噴出し断念。代表代行への差し替えを一時検討したものの「本人の不倫疑惑が近く週刊誌で報じられる」(党関係者)との指摘が出された。山尾氏は5日、疑惑を否定した上で要職に就くことを辞退する考えを前原氏に伝えた。
前原氏は「山尾氏に全国を飛び回ってもらいたい気持ちがあったのは事実だ。総合的に判断をする中で大島氏を幹事長に起用した」と話した。大島氏は衆院埼玉6区選出で当選6回。大畠章宏元国土交通相のグループに所属し昨年と今年、代表選で前原陣営の選対本部長を務めた。
両院総会で前原氏は「早ければ10月22日に総選挙があるという認識を共有し、さまざまな対応を迅速に取れる態勢にしたい」と結束を呼び掛けた。両院総会に出席したのは、党所属議員の6割に満たない81人。蓮舫前代表の姿はなかった。