ハシケン政活費架空請求疑惑認めた 橋本健氏が地検に出頭、任意聴取受けていた
政務活動費(政活費)の問題が発覚し8月に神戸市議を辞職した橋本健氏(37)が、所属していた自民党会派の調査に対し、政活費の不正を「全て認める」と回答したことが6日、分かった。会派が明らかにした。橋本氏は6日午後、神戸地検に出頭し、任意の事情聴取を受けた。会派は近く橋本氏を告発する方針で、神戸市議会も「橋本元議員を早急に詐欺罪で告発する」と表明した。
橋本氏が“一線を越えた”ことを認めた。
一連の疑惑を巡って、自民党会派は4日午後、橋本氏から聞き取りを行った。同会派の安達和彦団長(63)は「やせているように思った。憔悴(しょうすい)しているのかな」とその時の印象を語った。橋本氏からは謝罪を受けたというが、後悔の言葉はなかったという。聞き取りで「橋本氏の感情が高ぶる場面はあった」としたが、「涙までは流さなかったかな」と振り返った。
橋本氏は、2010~14年度に作成したとする政策チラシに関する約715万円の政活費を架空請求した疑惑と、利用が禁じられている名刺の印刷に政活費約194万円の一部を使った疑惑の2つが指摘されている。安達団長によると、橋本氏は「この2つ以外に不正はない」と説明。印刷業者に“口裏合わせ”を求めるメールを送ったとされる件については、「間違いなく自分が送ったもの」と認めたという。
橋本氏は不正に得た金を事務所費用や東京への出張費などに充てたといい、架空請求が指摘された715万円を今月中に返金する方針。194万円については、精査後に返還をする意思があるとしている。
橋本氏は自ら連絡を取り、6日午後、神戸地検に出頭。地検は同氏を任意聴取した。今後、政活費問題の解明に向け捜査を進める。
自民党会派では「議員団を欺く結果」として告発の準備を進めており、神戸市議会も刑事告発を表明。市民団体も告発を予定している。
なお、6日には歯科医でもある橋本氏の「診療報酬架空請求疑惑」をデイリー新潮が報じており、橋本元市議には今後、いばらの道が待っている。