北野監督が「アウトレイジ」で自称「ド素人」の実業家を起用した理由
北野武(70)が監督、脚本、編集を務め出演もしている映画「アウトレイジ 最終章」のジャパンプレミアが25日、東京・千代田区のイイノホールで行われた。北野監督、西田敏行、大森南朋、ピエール瀧、岸部一徳といった強面かつ実績ある面々が並ぶ中、一人、本業が俳優ではなく実業家の金田時男(80)も出席。北野監督が前作「アウトレイジ ビヨンド」から起用している理由を説明した。
金田は、日本と韓国を裏で牛耳るフィクサー・張を演じる。存在感から「プロの役者と引けを取らない存在感ですごかった」と北野監督は評価しているが、実はプライベートでの友人で、映画に出させてもらいたいと頼まれたという。
金田から「(松田)優作さんが死んで作品を残したけど、僕は地位と名誉と金は残したけど、姿としての映像としての僕を残してない。僕を映画で使ってくれ」と頼まれ、「どうしようかと思いました」と北野監督は振り返ったが、結果として、独特の存在感を作品で発揮することになった。
前作「-ビヨンド」は東日本大震災の影響で撮影が約1年遅れてしまい、その期間、金田はずっと「大変だったな、大友」というセリフを妻に近寄る度に練習していた、というほほえましいエピソードも披露された。金田は「ド素人の私がこの映画に出演いたしまして、何か2度人生を経験しているような気持ちになっております」と北野監督以下、共演者やスタッフに感謝していた。