ラスベガス銃乱射事件 59人死亡負傷者527人以上 部屋に銃23丁
米ネバダ州ラスベガスで起きた銃乱射事件で、地元警察は2日、自殺したスティーブン・パドック容疑者(64)が宿泊していたホテルの部屋や自宅から銃や爆発物を含む大量の武器が見つかったと発表した。AP通信は容疑者が銃に特殊な装置を取り付け、連射できるように細工して殺傷能力を高めていたと報道。周到に犯行の準備をしていた可能性が高まった。トランプ大統領は犠牲者に黙とうをささげ、日本や各国が哀悼の意を示すなど、悲しみが広がっている。
容疑者はホテルの32階から野外コンサート会場に向け銃を連射、地元警察によると少なくとも59人が死亡、527人以上が負傷した。米連邦捜査局(FBI)は国際的なテロ組織との接点は確認できておらず「ローンウルフ(一匹おおかみ)」型の単独犯とみている。日本人が巻き込まれたとの情報は今のところない。
また、地元警察は、容疑者の交際女性が東京に滞在しているという見方を示したが、日本の捜査関係者は「日本滞在の情報はない」としている。
容疑者が宿泊していた部屋からは銃23丁と銃弾、自宅からは少なくとも銃19丁と爆発物、大量の銃弾などが見つかった。使用していた車からは爆発物の原料となる硝酸アンモニウムも発見された。犯行に使用した銃のうち2丁に「バンプ・ストック」という装置が付けられ簡単に連射できるようになっていた。
容疑者の弟は取材に「私の知る限り(兄は)いかなる政治組織や宗教団体とも関係がなかった」と語った。親族らによると、容疑者はギャンブル好きの資産家で、温和な性格だった。
過激派組織「イスラム国」(IS)は、容疑者は「ISの兵士」と主張する声明を発表している。
トランプ大統領とメラニア夫人は首都ワシントンのホワイトハウスで黙とうをささげ、犠牲者に哀悼の意を示した。各国首脳からも哀悼の意の表明が相次いだ。リアーナやセリーヌ・ディオンらもSNSで追悼。レディー・ガガらは銃規制の必要性を訴えた。